バックラブバイブレーション※死にネタ注意 - 1/2

※死にネタ注意

「あー、あー、マイクテストマイクテスト」
「ふふ、マイクなんか使ってないのに」
「いいんだよ、こういうのは気持ちの問題だ」
「あ、またぶるぶる振動してる」
そう言いながら背後でくつくつ笑う童磨がたまらなく愛おしい猗窩座は、少しだけ悪戯心を出した。
「どうま、どうま」
「あはは、俺の名前を呼んでもぶるぶる振動してるよ」
更に密着するように背中に耳をピトリとくっつけてくる童磨に、猗窩座の悪戯心は更に加速する。

「どうま、あいしてる」

「~~っ!」
背後の恋人が息を吞むのが分かる。
「お前にくっつかれるのは心地が良い」
「っ、ちょ、まって…!」
「笑い声も耳触りがいいな」
「あかざどの、それは…」
反則だよ……と蚊の鳴くような声で告げられてしてやったりと言わんばかりの顔で猗窩座は背後を振り返る。
「何がだ? お前が好きだからそう思うだけだが?」
「~~~っもう…!」
顔を上げられずに背中にポスリと埋めてしまった童磨の白橡の髪と旋毛が見える。更によくよく見ると耳まで赤い様子が見て取れる。
背中から伝わる体温と照れた様子の恋人の姿をこのまま眺めるのもオツではあるが、やはり正面から間近で見たい。そしてとくとくと穏やかに脈打つ心音を聞かせてやってお前のことがたまらなく好きだと分からせてやろうと思った猗窩座が身体を反転し、その胸の中に彼の頭を抱きこんで閉じ込めてしまうのはその刹那のことだった。

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