おまけ
※間接的dak表現注意！
「思ったんだけどね」
「うん？」
ソファの上で何度も口づけを交し合い、そのまま仲直り(？)の睦み合いを場所を移してし終えた二人のピロートークの最中、ふと童磨が何かを思いついたかのように言葉を紡いだ。
「虹の絵文字が右に来るとそっぽを向いているようで嫌なんだよね」
「…まあ、そういうことになるな」
改めて口にすると何という狭量すぎる言い分だろう。だがそれほどまで今の自分は童磨に惚れこんでしまっているのだ。恋というのは時に人を盲目にし馬鹿にさせるものだというのを身をもって知らされた猗窩座は筏葛の頭を抱え込みそうになる。
そんな猗窩座の肩をギュッと抱き寄せながら童磨は、その旋毛にチュッとキスを落としてやる。
そんな風に自分の象徴でもある絵文字にまで想いを馳せてくれていたなんて嬉しいだけなのにという気持ちを込めたキスの本意は無事に猗窩座に伝わったようで、顔を上げてお返しと言わんばかりに頬にキスを返される。
「ん…、でさ、結局のところ、虹が雪を見つめる形が好ましいってことになるよね」
「…まあ、な…」
ハッキリと言われるとそれはそれで面映ゆいが事実なのだから仕方がない。落ち込むことはないにせよ、ぽり、と照れ隠しに頬を掻く猗窩座を可愛いなぁと思いながら、童磨はベッドサイドのないとテーブルに置いてあるスマホを取り、適当にアプリを開いて文字を打ち込んだ。
「？」
なんだなんだと疑問に思いながら猗窩座も身体を起こしてぴったりと童磨にくっつきその手元を見る。一糸まとわぬ姿で密着し、お互いの肌を通じてその温かさと存在を感じ取れる小さな幸せを噛みしめながら猗窩座は童磨のすらりとした指が打つ文字を眺め、そして向日葵色の瞳を見開いた。
「ほら、これなら俺はいつでもあなたを見ていられるだろう？」
そう言って得意げに童磨が見せたのは何のことはない、虹の絵文字が雪の絵文字の左側に来ているただそれだけ。どうしてそのことに思いもよらなかったのかというほどあっさりとした解決方法と、これならいつでも童磨が自分を見てくれているという感動と満たされる想いに、猗窩座はそのままギュッと抱き着く。
「童磨、童磨…」
「なあに？ 猗窩座殿」
笑いながら猗窩座の筏葛の髪を梳きながら童磨は柔らかく微笑む。
「愛してる。俺は一生…、否、その次もまた次もそのまた次もお前だけを愛するからな…！」
「ふふ、ありがとう。俺も猗窩座殿と今もその次もまた次も一緒にいるからね」
猗窩座の抱擁を正面から受け止める態勢を取った童磨の唇が熱っぽく彼に奪われたのはその一瞬後のことで。左に置かれた虹と右に置かれた雪の絵文字のように今度は童磨が猗窩座の上になり、向かい合いながら激しい愛を交し合ったのはそれからさらに数分後のことだった。
その後、元上弦の陸の兄妹に絵文字のことを嬉々として語った童磨が梅から絵文字の左右表記の意味することを知り、『これだと猗窩座殿が俺に抱かれるっていう意味になるんだけどいいのかな？』と相談を持ち掛けられた猗窩座が複雑な気持ちになるも、お前が俺を絵文字でも見てくれているのなら構わないと言い切った挙句、お前が俺を心から抱きたいのなら望むところだから遠慮なく言えとまで言い切った漢前な恋人に、ドキドキキュンキュンと胸の鼓動を高められ、そのまま抱いてほしいと誘った童磨が足腰立たなくなるまで愛し抜かれたのはまた別の話である。
今回❄🌈に関しての絵文字で座殿が自分だけを見て欲しいってことでうだうだいう話になりましたが、これが🌙🌈ならお互い何も言わないと思いますｗ
上弦壱・弐同士である程度実力も伯仲しているから背中を預け合っているっていう信頼も恐らくこの二人の間にはあるだろうと。ただ、座殿的にはそこまで余裕がないんですよ。やっぱり自分から童磨の親愛を無碍にしてきたっていう自覚があるから自信が持てないし焼きもちを焼いたりする。そこが猗窩童の美味しさだと思います♪
まあ🌈❄表記だろうがなんだろうが、座がどまを抱いているなら猗窩童なんですけどもねｗ
以下ちょっとした黒童の会話文おまけ
童「俺と黒死牟殿の場合はお互いそっぽを向き合っているねぇ」
黒「…確かに、そうではあるが…。だが…互いが互いに別のものを見ているからこそ…見えてくるものがあるだろう…」
童「？？」
黒「…例えば…、私には背中に目はない…。気配で感じ取れるとは言え…撃ち漏らす敵もいよう…。そんなとき、お前が私と違う方を向いていれば…、その敵はお前が撃ち取ることになるだろう…」
童「あー、なるほどねぇ！ でも黒死牟殿が打ち漏らす敵なんかいないとは思うけど…」
黒「物の、例えだ…。それに逆も然り…」
童「ん？」
黒「…お前の、目の届かないところから、脅威が迫れば…、私が斬って捨ててやろう…」
童「…黒死牟殿…(ｷｭﾝﾎﾜﾄﾞｷﾄﾞｷ)
この二人ならこんな感じになるとやっぱり思うんだよなぁｗ
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