お題箱猗窩童小話 - 2/2

お題箱猗窩童小話②

猗窩座が生きて、笑っている。なんでもないことが嬉しくなってしまう童磨。これからも、こんな幸せが続いたらいいのにな。
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「あなたが生きていてくれて良かった」
 猗窩座の肩口にぽすんと顔を埋めながら童磨は小さく呟く。
 〝昔〟はこんなこと思いもしなかったのに。
 長く長く生きて来たけど、ずっと自分たちは生きていくものだと思っていたし、仏頂面か怒っている顔がデフォルトだと感じていたため、笑った顔を向けられたことは終ぞなかったが気にしていなかった。
なのに今、こんな風に自分に無邪気に笑いかけてくれることがこれほどまでに嬉しいなんて、生まれて初めて知った。
「笑いかけてくれて嬉しい」
 ぐり、と白橡の髪を押し付けるようにもう一度呟けば、笑顔を向けていた人物の顔がたちまち真っ赤になりながら、後頭部にそっと掌が置かれる。
「…そうか…」
「うん」
 じわりじわりと肩口が濡れていく感覚がするが、そんなことは構わない。むしろそんな些細なことで幸せだと口にして、嬉し涙を流す伴侶に愛しさがどんどん新たに溢れ出てくる。
「お前が俺を受け止めてくれたからだ」
「…ふふ、そうなんだ」
「そうだ」
 すん、と鼻をすする音がする。それに呼応して自身の向日葵も少しずつ潤んでくるのを感じた猗窩座は、ことさら強く童磨の身体を抱きしめ続けていた。

 

めっちゃ好物なネタなのでry 本当猗窩童は鬼時代がアレだったので生まれ変わったらこんな風に過去の痛みも過ちも受け入れて二人お互い支え合ってささいな幸せを噛みしめながら生きていってほしい(つД`)

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